蝉の抜け殻
- 2017/07/29
- 10:45
こんにちは、鳳凰殿スタッフの加藤です。
最近、朝のお庭掃除の際にたくさんの蝉の抜け殻を見かけます(*^。^*)
木や葉っぱにぶら下がった状態で、今朝抜けていったようなものもありました(゜o゜)
蝉の抜け殻も蝉の種類によって異なるそうで
全隆寺のお庭では、様々な種類の抜け殻を比較することができ
夏休みの自由研究におすすめです♪
子どもの頃は、平気でしたが
今となっては掃除中、急に目にとまるということもあり
朝から悲鳴をあげております。
そんな蝉の抜け殻ですが
古語で「空蝉(うつせみ)」といいます。
中世の頃から仏教が社会に根付いてきた日本では、仏教独特の死生観
「輪廻転生」という考え方が広く知られています。
人は、死んだらまた別のものに生まれ変わり、繰り返し命は世の中をまわっている という考えです。
今生きている世を現世といい、現世に生を受けている姿の事を「現身(うつしみ)」と言います。
抜け殻を残して成虫になった蝉は、
数週間の命であることから、空蝉は儚い一瞬の時の象徴のように捉えられ、現身と相通ずるもののように言われます。
繰り返す輪廻の中での現身は、
困難も幸福も含めて、ほんの一時の儚い時間にすぎない、故に美しく尊いという日本独特の美意識につながっています。
また蝉の抜け殻は縁起物とされていて
地方によっては、衣装持ちのおまじないに使われ
箪笥の中に抜け殻を入れておくと、着物がどんどん増えていくと
言われています。
枝や壁などに引っ掛かったまま落ちないでくっついているので、最近では受験のお守りにされることもあります。
頭に付けると頭がよくなる、というおまじないもあるようです(*^。^*)
中国や沖縄では、古い時代に蝉の抜け殻を食べる文化もあったそうで
抜け殻は漢方の生薬としても古くから使われています。
蝉退(せんたい)と呼ばれ、解熱作用や鎮静効果があり、薬として服用されていたそうです(゜o゜)
身近にいる蝉ですが、
いろいろと奥が深いのですね♪
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